ブロンズ流、富士ヒル4分短縮のための課題攻略

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6/4、2023年の富士ヒルが無事開催されました。

前日まで大雨で高速道路の至る所が通行止めになっていたりで前日受付は20時まで延長されるなどかなり特別対応がされていたようです。

スタート前のアナウンスを聞いていたところスバルラインも前日に土砂や倒木の撤去のために重機が入り込んだりなどしていたそうで、当日は晴天で気持ちよく走れたわけですが、そのために運営がやってくれた努力は計り知れないものがありそうです。本当にお疲れ様でした。

そんな神対応があった富士ヒルの自分の結果ですが、目標の20分切りを果たすことができ、シルバーもなんとなく見えてきたという感じです。

去年は20分切りどころか一昨年の結果に比べて10秒ほどのPR更新に留まったのがあまりにやるせなくて、実は去年の11月頃から少しずつ試行錯誤を始めていました。今回はどんなことをやってきたのか、それらをまとめておこうと思います。

 

まずタイムですが、去年1時間21分台だったのが今年1時間17分台まで伸びました。このレベル帯の4分なのでそれくらいの伸び代はあるのかもしれないんですが、自分としてはやってきたことの結果が出たか?と少しうれしくなったのでまずはこの結果を褒めたいです。

ちなみに私は2023年現在170cmの53kgです。去年も一昨年も身長体重はほぼ同じです。マシンも同じですがホイールだけ違います。後述します。

去年不甲斐ない結果に終わったあと簡単に自分を分析してみて、3点の課題とそれぞれに対して対策を打ちました。

 

1. 長距離登攀での後半の出力ダウン

これが一番の課題でした。富士ヒル前哨戦のハルヒルではこれを感じることがないんですが、富士ヒルだと目に見えて後半垂れてしまいます。榛名山は後半激坂があるのに対して富士ヒルはずっと緩いので単純な比較はできないんですが、登り続ける時間の違いが大きいと思われます。ハルヒルは50分程度。富士ヒルは80分ほど。30分の差があります。やはり1時間に壁があると感じます。

じゃあ出力を調整して80分耐えられるようにやればいいかというとそう単純なものでもなさそうでした。既にFTPから考えられる出力以下になっているのだから…。

これは普段のライドでも1時間を超える長い峠を走ってる時に実感してるものでもありました。

姿勢改善

そこで私が疑ったのが姿勢でした。富士ヒルはレース後公式カメラマンに撮影してもらった自分の写真を購入できるのですが、その自分の写真を見た時に気づきました。

 

姿勢が悪すぎる!

 

私は元々猫背で普段から姿勢が悪いです。それがレース中の写真を見たらもっとひどいw

もしかしたら長時間出力を維持できないのはこのせいなのではないかと予想しました。

そこで始めたのが姿勢改善。自転車乗っているときだけではなく、普段の姿勢の見直しを図ることにしました。週2回の整体と毎日Youtubeを見ながらのストレッチを始めました。

整体はいろんな意見があると思うんですが、自分の今の体の状態の説明と客観的な意見をもらえたことは非常に大きいと思っています。たぶん自分一人でやってたら気づけていないことが多かったので。

猫背になる原因は様々で自分の場合も本当に正しいのかまだ分かっていませんが、腸腰筋が弱いことが大きな原因のようでした。猫背の他に骨盤の偏りや後傾も見られるようでした。長時間出力が出せないのはとにかくこの腸腰筋がポイントだと思っています。

腸腰筋、自転車に関わらずあらゆるスポーツで非常に重要な筋肉ですが、普通自転車やってれば鍛えられる筋肉のようにも思いました。が、元々猫背の自分の場合はこれを使って自転車を漕いでおらず、今まで違う筋肉でがんばってきていたようです。だからすぐ疲れる。よく疲れないためにはハムストリングを使えとかケツを使えとか聞くんですが、どちらかというと腸腰筋なんじゃないかなと思ってます。腸腰筋を使えるようになるとしっかり股関節からペダルを回せるようになります。

腸腰筋、使おうと思ってもちゃんと付いてる人でも意識して使うのが難しい筋肉らしいです。ほとんど付いてない自分にとっては尚更のことで、まずこれを人並みに付けることから始めないといけませんでした。

整体にある楽トレという昔流行った腹筋に電流を流すやつのしっかりしたようなやつをやっていくことに。まぁまぁお高いのと長期間やらないと結果が出ないということで中々辛抱が必要ですが、年明けてからの長距離ライドやこの間のGWの連日のライドで疲れにくい・後半でも姿勢維持が楽になるという実感を得られてきたのはこのおかげかもしれません。

あと股関節を中心に毎日風呂上がりにストレッチも続けています。整体でも最近股関節を中心にほぐしてもらってます。

さて、これだけやってきてじゃあ猫背が改善されて記録更新に繋がったんですね!てことなのかというと、実は姿勢はまだまだそこまで治っていなさそうなのが現実です。まだ続けて1年も経ちませんからね。途中経過としてこういう成果に繋がったのだと思うようにしています。

長距離ライド

1つ目から長文を書いてしましましたが後半出力ダウンについてはもう一つ対策しています。対策というよりは自分としては自転車によりたくさん乗りたいだけと思っていますが、冬頃から一回のライドの時間が長くなりました。年末にFestive500をやったのを皮切りに冬場でも長めに乗っていたと思います。Stravaのヒートマップ埋めがモチベーションだったりしますが、結果として乗る距離が昨年同時期より増えています。

縦軸が少し違うけど12~3月の違いは明らか

ただ、この姿勢改善と長距離乗るようになったことの相乗効果が今回の富士ヒルの結果に強く影響しているのではないかと考えています。

よく強くなるためにはとにかく1ヶ月1500km走れみたいなのを聞きますが、あれってある程度は言葉通りだけど闇雲にやってはだめな気がしていて。たぶん腸腰筋が使える=鍛えられる前提の話な気がするので、乗れるなら乗ってもいいと思うけど自分みたいに姿勢悪い(腸腰筋が弱い)人は効果が出にくい、あるいは一時的に強くなってもすぐ弱くなってしまうんじゃないかと思います。

いやそれでも月1500km走れば強くなるのかもしれない。1500は一月で走ったことないので分かりません。

 

2. 標高が高くなってからの出力ダウン

続いてですが、これもさっきの長距離登攀と被る部分もあると思いますが、一応切り分けて考えます。

富士ヒルが他のヒルクライムと比べて大きく違うのがスタート地点の標高が高いということです。実感として2000m超えたところくらいから一気に力が入らなくなる感覚があるのでそのあたりから空気が薄くなってくるのかなと。ちょうど大沢駐車場の付近です。

これに関しては以前からの課題だったので高所トレーニングでもしないといけないかと考えて一週間前とかに渋峠とか行くんですが、一日やる程度なので高所トレーニングとしての効果はほとんど得られてないと思います。

サプリメント

ただ今年に関しては空気の薄さをほとんど感じることはなかったです。この点はサプリメントの効果が出ていると思います。

今年の3月頃からグリコのサプリを始めました。

www.glico.com

有酸素能力を高めるらしいです。会社の同僚にゴールドを目指している人がいて、その人から教えてもらって始めました。

これも実際はっきりとこれのおかげだと言っていいかは分からないんですが、bpm170以上をキープしてもそれほど苦しくなかったこと、大沢駐車場付近でのパワーダウンが以前ほどではなかったこと、ラストスパートかけてゴールしたあともっと早くスパートかけてもよかったかもと思えたのはこれの効果があったかもしれません。

ちなみにこのサプリ、1ヶ月以上は飲み続けないと効果が出ないらしいです。私はハルヒルに向けてということで3月頃から始めていました。思い返すとそういえばハルヒルもラストでしっかり踏めていたかもしれない。

これをトレーニング無しで続けたらどうなるかは分かりません。

3. 緩斜面でスピードが乗らない

最後ですが、これはあまり対策ができていなくて、カーボンラミネートのホイール(WH-R9100-C24-CL)からセミディープリムのアルミホイール(Racing 4)に履き替えたくらいです。ちょっと前に自転車ショップの店員さんが富士ヒルだとディープリムで行く人もいますよという話を聞いていたので300gほど重くなりますが持っているセミディープリムのホイールで行くことにしました。

結構葛藤はあって、前の週まで軽いホイールで乗っていてほとんど試しもしてなかったし、そも登りでわざわざ重くするなんて…と出発前日まで換えるべきか悩んだんですが意を決してセミディープリムで行くことにしました。

なんでアルミなのとかセミなのかと思うかもしれませんが、それは単に持ち合わせがないだけですw

自分程度では高速域で走れることはないのでこれも効果は如何ほどあったのか謎ですが、重いと感じることはなかったです。この課題は来年に持ち越しですが、高ケイデンス練習と平地も疎かにしないことが必要かなと思ってます。

 

以上が富士ヒルに挑むにあたって今年追加した対策でした。まぁまぁこれらの対策はうまくいったと思ってますが、逆に新たな課題も見つかってます。これも来年に向けて整理しときます。

 

ウェーブ選びは慎重に

今回私は第7ウェーブでの出走でした。8時40分スタート。朝少しでも遅いほうが体の調子を合わせやすいかなと思って遅めにしてました。

が、これはいいことほとんどなかった気がします。同僚とも話したことあるんですが、記録を狙う選手ほど前のウェーブに集まるそうです。逆に後ろにいくほどそれほど速くない人が多くなる傾向があるそうです。

実はこれ知ってたといえば知ってたんですが、今回は影響が顕著に出ていました。

とにかく車列に引っかかる!横いっぱいに広がった団子がどんどん落ちてくる。併せてウェーブが遅いので下山組もどんどん降りてくる。結果対向車線にはみ出すと危険なため抜けないという状況が何度も生まれました。これはほんとに困ってしまって、ラストのゴール前までみっちりこの状況が続きました。最後踏み切れなかったのはこれのためと言っても過言ではないです。

更にこのウェーブだと同じ速度域の人がほとんどおらず、ドラフティングできる機会が滅多にありませんでした。ある意味自分の力だけで走れたといえばそうかもしれませんが、曳くだけ曳かされたので自分も少しくらい楽したかった気持ちがないわけではないですw

ウェーブが違うだけで16分台には乗れていたかもしれません。

睡眠はしっかり取ろう

よくあることなんですが、レース前気持ちが昂ったりして眠れないことがあります。今回も正にそうなってしまい、0時には布団に入ったんですが全く眠れず、一睡もせず本番に臨むことになってしまいました。せっかくスタートの時間まで余裕があるのに…。

本番前、軽い吐き気があったり眠気が残っているという状況。スタート後、心拍もあっという間に170までいってやばいかもと思ったんですが一応これはなんとかなりました…。オキシドライブのおかげかもしれません…。ただ、万全な状態だったらどれくらいいけただろうと思わないことはないです。

前日の過ごし方を工夫するなりしてしっかり夜眠気がくるようにしたいですが、これは根本的な対策が今のところ見つかってないです。睡眠サプリでも試すかとは思ってますが…。

 

 

ということで今回の富士ヒルのためのあれやこれでした。

ハルヒルが記録伸びなくて富士ヒルも伸びないならもうヒルクライムレース自体出るのやめようかなとも思ってましたが、しっかり伸びてしまったのでまた来年も頑張ってみるかもしれません。

とはいえ今は走りに行きたいところだらけです。うまくレースと開拓のバランスを取っていきたいです。